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惑星異聞【白】 1-4

 このような事情もあってコマンドたちは原則として2人一組での行動を義務づけられているのだが、今はその制度そのものがアレーンを悩ませていた。コマンドの中に、ひとり協調性が欠片もないどころかことごとくパートナーを辞職に追い込む問題児がいるためだ。
 もともと問題児の巣窟であるメリー・ウィールの中でも一際扱いに困るその人物の名前は、シヴァ・アーリンという。14歳で地上軍に志願入隊し、16歳でメリー・ウィールに転属になったシヴァは、功績だけを見ればエリートと評することもできた。少なくとも銃器や刀剣武器、戦闘車両の扱いは群を抜いて上手く、演習や実戦でも好成績を残している。
 ただ、自分の行動が周りに与える影響というものをまったく考慮しないせいか、挙げた功績に比べて出す損害が大きすぎるのだ。その損害には当然、建築物や備品といった物だけでなく、同僚や上司といった人的なものも含まれる。一般市民に害を与えておらず、ついでに死者も出していないのが奇跡だと言われているくらいだ。
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