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遊んでる場合なのかー

■場合なんでしょう。

■サイサリスの覚え書き
・猫(30分) 700+79381(OC)+影矢140本(…)+木の実6個

しおれないバラが出たからとはいえ(OC10で37,100z)、普通に金稼ぎならここがいちばんいいようだ。ミルクも使わないしね。
まぁ、BOTさんがサイファーを拾わないで置いていくからなんだけれど。
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むだづかい

■リーン@Fenrirがうっかり草の葉と装飾用頭花なぞを衝動買いしてしまいました。いやその、安かったもんで……。
以下参照。

dee06.jpg
自キャラながらどこのやんちゃ坊主かと(左の頭花+葉っぱのウィザード)。
というかおまえいくつだ。年齢ヒトケタじゃないだろうな。

頭花はついでにくみちょにも装備させてみました。
dee07.jpg
……なんつーか、ナチュラルに違和感まったくなく似合うね!
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めも

■サイサリスの金銭効率覚え書き
・炭坑前→炭坑右→ミストレスMAP(覚醒1本使用/45分)
1900+27000(OC)=28900z

■リーンの手記
某集会でお世話になったぼっちゃんとくみちょと一緒に、30分ちょいほど時計へ遊びにいってきた。やはり本が大敵かな。スリリングで面白かった。
そのあと、ぼっちゃんのお友達のアサシンさん、ラインとも合流してコモドから徒歩でウンバラへ。みんなバンジーの虜になっていたかな。あのバンジーの生死判定、床踏みスイッチだとは思わなかったよ。
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遊んでる

■場合なのか?

■イェンの日記
エスプリ&すあまと伊豆4へ。ちなみにエスプリはSTR槍ペコ騎士、すあまはVIT槍騎士、オレはAGI両手剣騎士だ。ペコ騎士×2に徒歩でついていくのはけっこう大変だったのは秘密だけどな! 気がつくと画面内にいないペコさん方だ。
というか、騎士ばっかりでもなんとかなるんだな。モンハウに突っ込むとエスプリの独壇場だけど、非力なオレでも風クレイモア効果かBBでマルクに1300くらいダメージが出る。半漁人が2匹まじってるモンハウを潰したときは、エスプリもすあまもHPないない(オレはSPがなかった)。
つーか、マルクのスタンと剣魚のウォーターボールがいてぇよ……。

そしてオリ原が出たので幸せ。
そういえばすあまがエスプリに赤芋狩り仲間ナンパされていた。せっかくビッグフッドカードあるんだから、虫盾作っとけ。
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[096]溺れる魚

【それは暖かい初夏の午後】

 遠くの方から、ぽよんぽよんと何かがはねる音が聞こえた。
 しかもひとつではない。その音は、次々とこの近くへと集まってきている。
 この島に生息している生き物は主にポリンと呼ばれる無害なモンスターで、落ちているものへと群がりそれを拾い集めて回る性質を持っていた。何匹ものポリンが近寄ってきているということは、おそらくこの近くになにかアイテムでも落ちているのだろう。平和といえば平和この上ない光景を考えるともなく想像して、イーズは人知れず小さなため息をついた。
 音が聞こえるのだから、少し視線を動かせばその情景はすぐにでも視界に入るはずだった。だが閉じていた目を開いて周りを見回しても、愛想もそっけもない土壁しか目に入らない。
 見上げれば、そこには丸く切り取られた雲一つない青い空。光が届くのでさほど暗くはないが、あまり快適な環境だと断言できそうにはなかった。
「うーん。こりゃ、いくらなんでもなんか言われるよなぁ……?」
 どこの誰が掘ったのか知らないが、やたらと深い落とし穴の底で。
 イーズはもう一度、穴の深さに負けないくらいの盛大なため息をついた。


 ルーンミッドガッツ王国首都プロンテラの衛星都市イズルード。その南方には、通称ポリン島と呼ばれる場所がある。
 たまに天使の羽根が生えたポリンや幽霊のようなポリンといったやや凶暴な魔物が出没することもあるが、基本的にそこはポリンやドロップス、ポポリンといった手さえ出さなければなにもしてこないおとなしい魔物たちの楽園だ。駆け出しの冒険者が必死な顔で修行を積んでいることが多く、仮にも二次職と呼ばれる上級職業に就いている者にとってはさほど怖い場所でもない。
 もちろん、アサシンであるイーズにとってもそうだった。のんびり平和にポリンとたわむれつつ昼寝でもしようかと、そんな思いつきを実行するためにイーズはポリン島へと足を運んだくらいだ。少々予想外のことが起こったとしても、自分の力でなんとかできると思っていた。
 それが油断に繋がったわけでは、ない。と、イーズは思っている。正確には、思いたい。
 だが、たわわになったブドウの樹にじゃれつくポリンとドロップスに視線を向けたまま
前を見ずに歩いていたら、思いっきり落とし穴に突っ込んだというのは仮にもアサシンとしてどうなのか。
 しかも落ちた穴は予想外に深くて、ただ掘られただけの土壁には足がかりになりそうな場所が見あたらない。そのためひとりではここから脱出できそうにないというこの事実はどうすればいいのか。
 イーズは今、そこで大きな問題にぶちあたっている。
 出られないだけであれば、助けを呼べばいい。それは簡単だ。イーズには固定でパーティー契約を結んでいるパートナーというべき相手がいるし、冒険者たちが独自に結成するギルドにも所属している。すぐ近くを通りすがる人がいなくても、パーティーやギルドのメンバーに己の声を伝える方法はいくらでもある以上、助けを呼ぶのはなにも難しくなかった。
 問題なのは、その助けを呼ぶという行動そのものだ。
「……あいつ呼んだら、そりゃもう力いっぱいバカにされるよなぁ……?」
 口に出して呟いてみれば、反射的にパーティーを組んでいる相手の顔が脳裏に浮かんでくる。その人物に、落とし穴に落ちて出られないから助けてと素直に頼んでみたら、どうなるか。
 反応は考えるまでもなく容易に想像できて、その救いのなさにイーズはそのまま地面へとのめり込みそうになった。
 バカにされるのも頭ごなしに叱られるのも、不本意ながら慣れている。とはいえ、イーズはそれを楽しみにできるほど自虐的でもない。どちらかといえば、あまり得意ではない努力を重ねてでも回避したかった。その努力が実を結んだことはついぞなく、ことごとく無駄に終わっていたとしても、だ。
「う、ダメだ、ダメ。それじゃなくても立場なんかないしバカだと思われてるのに、こんなことバレたらいくらなんでもさすがに」
「さすがに?」
「さすがに修復できないくらい最下層になるっつーか……でも秘密にしたところでどうせすぐバレ……え?」
 でもギルドのメンバーに頼んだら、絶対そこからバレる。人づてにあることないこと加わって大きくなった話が伝わるよりは、自分で最初から恥をさらしたほうがマシなのか。そこまで考えて、イーズはやっと違和感に気づいた。
 なぜ、独り言に応えが返ってきているのか。ここにはイーズ以外、誰もいないはずではなかったのか。
 疑問が先に立って、行動が追いつかない。戦闘時であれば考えるより先に身体が勝手に動くのに、命の危険がないというだけでこうまで反応が鈍くなるのはなぜだろう。
 そのまま固まってしまったイーズの上から、声がふたたび降ってくる。愛想もなければ遠慮も感じられないそれは、聞き間違いすらできないほど聞き慣れたものだった。
「お前の立場なんて元から最下層だ。そんなわかりきったことを気にするなんて、今さらだろうが。ああ、それともさすがに現実を見つめる気になったのか? 遅すぎるとは思うが、いい傾向ではあるな。とりあえずその呆けた面をなんとかしたらどうだ、見苦しい。……おいイーズ、人の話を聞け」
 立て板に水の勢いで流れていたと思った地上からの声が、急に止まる。それでなくても冷たい声に含まれた苛立ちにイーズが気づいたその瞬間、なにか固いものがばらばらと上から降ってきた。
「だああ! 痛いじゃんか、石落とすな……ぶっ」
 避けることも忘れて抗議をしよう顔を上げたイーズの顔面に、とどめとばかりにぶちあたったのは……ゼロピーと、ガレット。そのあたりで跳ねているポリンが出したものだろうか。
 当たってもさほど痛くはないが、完全に見下ろされる立場にいるイーズからすればその仕打ちこそが心に痛い。ひっそりと涙目になりつつ、今度こそ上へと視線を投げる。
 凶器とも言い難いかわいらしい凶器をばらまいた人物の顔は、逆光で見えなかった。だがその声とシルエットの持ち主は、どう見ても。
「その程度で痛がるとは情けないアサシンだな。そもそも当たるな、避けろ。ああ、それ以前にそんなところでうずくまっていること自体が十分情けないが。大体、それは石じゃない」
「……う。ガレットとゼロピーを粗末に扱っちゃダメだろっ!? いくら安いからって!」
「値段の問題じゃない。それは僕が倒した魔物から拾ったものだ、どうしようと僕の勝手だろう」
「そりゃまー、そうなんですけど……」
「それより、なんでそんなところにいる。穴を掘る趣味でもあったのか」
「そんな趣味ないって……」
 イーズの幼なじみにして今は冒険者としてのパートナー、今この状況ではちょっと会いたくなかったかもしれない、ウィザードのフェイゼルだった。


「それで、だ。そんなところで何をしている」
 問いかけてきたフェイゼルの声は、面白がっているわけでもなく不思議がっているはずもなく、ただひたすらに不機嫌だ。
 イーズには、フェイゼルに勝てると思ったことが一度もない。遠慮を知らず外面など気にもしないくせに常識と良識にはうるさいこの幼なじみは、無駄に頭が切れるし舌の回りも抜群だった。明るさと前向きさと無謀さにしか自信がないイーズは、もう最初から気分的に負けている。
 しかも勝とうとしていないのだから、仕方がない。イーズにとってなによりも優先すべきことは、バカが嫌いなはずのフェイゼルに見捨てられないようにすることだった。
 目が慣れてきたのか日差しの向きが変わったのか、今は穴の底にいるイーズからもフェイゼルの顔が見える。その表情はどうひいき目に見ても機嫌がよさそうには見えなくて、イーズは助けを求めるかのように辺りへと視線をさまよわせた。
 ……当然、助けてくれるものはみつからなかったが。
「なにしてるのかなー……」
「知るか。僕に納得できるように、最初からきちんと説明してみろ」
「納得って、そんなムチャな」
 説明すれば起こった事実を理解はしてもらえるだろうが、納得してもらえるとは思えない。反射的にそれをそのまま口にしかけて、イーズはあわてて口をつぐんだ。
 だが、少し遅かったようだ。フェイゼルのことさら冷たい視線が、イーズに頭から突き刺さる。錯覚かもしれなかったが、フェイゼルのこめかみが微妙にひきつったようにも見えた。
「挑戦する前から考えもせずに無茶、だと? 少しはその乏しい脳味噌を使ってみようという気にはならないのか? ああ、そんな建設的なことを考えるようであれば、今頃こんな状況に陥ってはいなかったな。すまない、僕の考えが甘かった」
「あの、その、フェイ?」
 話の焦点が余計に嬉しくないほうへとずれている。少しでもマシなほうに軌道修正しようとしたイーズは、その瞬間に失敗を悟った。
 つい、口が滑ったのだ。そしてフェイゼルがそれを聞き逃してくれるはずもなく。
「そのどこかの街の通称もどきな呼び方はやめてもらおうか。僕にはフェイゼルというちゃんとした名前がある」
 案の定、頭上の気配がますます冷たくなる。こうなってしまうと、もうイーズにできることはひとつしかない。
「すいませんごめんなさいもう言いません」
「……その台詞を口にするのが通算何度目になるか、教えてやろうか。まさか鳥頭のお前が覚えてるわけはないだろうしな」
「忘れてるに決まってるー!!」
 イーズがフェイゼルのことを『フェイ』と呼んでいたのは、まだフェイヨンという街のことも知らなかった幼い頃のことだ。イーズの世界もフェイゼルの世界も小さくて、住んでいたプロンテラの街の外のことはほとんどなにも知らなかった。
 それにプロンテラは、ルーンミッドガッツ王国の首都としてかなりの規模を誇る街でもある。小さな子供たちの遊び場としては広すぎる街には、外へ関心を向ける余裕すらないほど知らないことと不思議が満ちていた。
 その頃から頑固でわがままなくせに、悪さやいたずらといった遊びとは無縁だったフェイゼルは、やはり知的好奇心旺盛な知りたがりの子供だった。イーズはフェイゼルについていくのが精一杯で、でもフェイゼルが楽しそうであればそれだけで自分も嬉しい、これまた極端に単純な子供だった。
 プロンテラで得られる知識だけでは満足できず、先に外の世界へと飛び出したのもフェイゼルだ。『フェイ』と呼ばせてもらえなくなったのも、それと同時だった。
 イーズには、フェイゼルが何を考えているのかはわからない。ただ、置いていかれたくも見捨てられたくもなかった。なぜかと聞かれても「好きだから」としか答えられないくらい、もしかしたら刷り込みによる条件反射なのかもしれないくらい、イーズの本能的な部分に根差した欲求だ。
 置いていかれまいと焦りすぎて大きな墓穴を掘ったこともあるが、それはあまり経験として活かされてはいない。
「で? その鳥頭はなぜそんなところにいる? 穴の底にレアアイテムでも落ちていたか」
「えーと……ポリン見て和んでたら、落とし穴に落ちました」
「馬鹿か、お前は」
 間髪入れず、フェイゼルが予想通りの冷たい反応を返してくる。
 自分でもそう思ってしまっているイーズには、当然なにも反論できない。できることと言えば、話を逸らすことくらいで。
「さっき拾ったポリンカードあげるから、怒らないで?」
「……古代の聖霊よ、集いて汝が前の敵を討て。ソウルストラ……」
「わー、ごめんなさいごめんなさいー!! つーか念は痛いって! 俺、モッキン装備してんだから!」
「鎧に属性カードを挿してなければ平気だろう。それより、驚いたな。ソウルストライクが念属性ということを覚えていたのか」
 今さらなことに気を取られて感心したせいか、完成直前でフェイゼルの魔法詠唱が止まる。額に浮かんでいたり背を伝ったりしている冷たい汗のことはあえて気づかないふりをして、イーズは必死で首を縦に振った。
 ソウルストライクは、一次職であるマジシャンが覚えられる魔法のひとつだ。主に四大精霊を操ることになる魔法士魔法の中では少し特殊で、念という属性に系統づけられている。念とは実体を持たない幽霊や悪魔に属するものであり、通常の物理攻撃は通用しないかわりに、同じ念属性の攻撃には弱いのだ。
 これは逆のこともいえて、普通の人間を代表する無属性というカテゴリの相手には念属性の攻撃は効果が低い。だから通常であればイーズがフェイゼルのソウルストライクをくらっても大したダメージは受けないのだが、アサシンのような回避力を重視する職業の冒険者は高確率でモッキングマフラーやモッキングマントといった防具を装備している。回避力を上げるためのカードを挿した防具で、これは回避力を上げるかわりにその念属性の攻撃に弱くなるという欠点を持つものだ。
 もっとも、少々弱くなっても元が念に強い無属性のままならさほど切実ではない。小さなダメージが5割増しになっても、大して痛くはないからだ。だが、鎧に挿すことができるカードには、その防具を装備している人物の属性そのものを変えてしまうものがある。強い属性魔法を使う敵がいるような場所へ行くときはそういった防具を使い分けることもあり、運悪くイーズは今、水属性になる鎧を装備していた。昨日まで、フェイゼルと一緒にバイラン島の海底洞窟にいたからだ。
 水属性に念属性の攻撃は、軽減されたりすることなく普通に効く。そしてアサシンであるイーズは魔法防御力の基本となる知力などまったく持ちあわせておらず、しかも念属性攻撃に弱くなるモッキングマフラーを装備している。さすがに死にはしないだろうが、こんな穴の奥底で重傷を負いたくもなかった。しかも、味方の八つ当たりに近い攻撃で。
 自他共に認める単細胞のイーズが、めずらしく知的なことを口走ったせいだろう。フェイゼルは詠唱を中断したまま、複雑な表情で穴に背を向けた。
「素直に蝶でもハエでも使え。そうすれば出られるだろう」
 イーズが口にしたことはこれまでにフェイゼル自身が繰り返し説明してきたことなのだから、知っていてもまったくおかしくはない。ただフェイゼルにとってイーズは物覚えの悪い最悪の生徒でしかなく、その問題児がひとつでも教えたことを覚えていたという事実そのものが嬉しかったのだ。そして、そんなことで嬉しがっている自分に気づいて、憮然としている。
 もちろん、相変わらず穴の中から出られないイーズがそれを知るはずもない。命惜しさに叫んだ内容を自分が本当に理解しているのかどうかすら、わかってはいない。
「あ。……どっちも持ってない」
「やっぱりヘブンズドライブで埋めてやる」
「うわー、頼むから出してー!!」
 真剣に泣きそうな顔で叫べば、ひらひらと蝶の羽が一枚、イーズの頭の上に落ちてきた。


「その落とし穴に突っ込んだ情けないパートナーをわざわざ迎えにいくあたり、イゼル兄さまもどーかと思うんですの。しかも残り1枚だった蝶の羽をイー兄さまにあげちゃったすぐ後に天使に襲われるって、運よすぎですの」
 そう言って腕に止まっている鷹を愛しそうに撫でたのは、フェイゼルの妹アーリアだ。
 やたら深い穴に落ちたという間抜けなアサシンを探しに行った兄に呼びつけられ、兄の横に突然現れたエンジェリングご一行の殲滅を手伝わされたかわいそうなハンターでもある。エンジェリングはフェイゼルくらいの冒険者にとってはさほど怖い敵でもないが、魔法が効かないためウィザードにとってはかなりの強敵なのだ。
 なお蝶の羽を使って落とし穴から脱出したイーズはすぐにポリン島へと舞い戻ったものの、ふたたびたどり着いたときにはすでにアーリアがエンジェリングを片づけ終わっていた。セーブポイントが予想外に遠い場所だったため、時間を食ったらしい。
 アーリアにとって兄であるフェイゼルはもちろん、生まれたときから兄と一緒にいたイーズも等しく家族だ。冒険者という同じ道を歩んでいるせいもあって、アーリアがイーズとフェイゼルのコンビにつける点数は必要以上に辛い。
「心配だったんだよ、きっとね」
 不満げなアーリアに向かって優しい笑顔を向けたのは、フェイゼルの印象をそのまま柔らかくしたようなプリーストの青年だ。彼はフェイゼルの兄で、名前はファイエルという。
 同じような顔でもここまで変わるかというほど、フェイゼルとファイエルは色々な意味で似ていなかった。
「結局、イゼル兄さまもイー兄さまも、らぶらぶなんですの。リアの手をわずらわせないでほしいんですの」
 ファイエルが味方をしてくれないので、アーリアとしては面白くないらしい。そのせいか半ばやけくそ気味に口走ったのは、イーズはともかくフェイゼルが耳にしたら青筋を立てて怒りそうな、そんな台詞だった。
 だが。
「まあ、いいじゃないか。仲が良いのは喜ぶべきことだよ? 少しくらい手助けしてあげないと」
 意味がわかっているのかいないのか、ファイエルは顔色ひとつ変えない。それどころか、諭されてしまった。
「エル兄さま、それ本気で言ってるですの?」
「うん」
 おそらく、わかっていないということはないだろう。何も考えていないようなふりをして、この聖職者はかなり聡いのだ。
「……さすがですの。やっぱり大物ですの」
「そうかな」
 尊敬する長兄がまったく気にしていないというのに、自分がこだわってしまっているという部分がアーリアにとってはいかんともしがたく悔しい。
「そうですの。とりあえずそれ、イゼル兄さまには言っちゃダメですの。リアが怒られますの」
「ああ、うん? そうしておこうか」
 微妙な敗北感にうちのめされるアーリアに気づくことなく、ファイエルは庭へと視線を移した。
 ファイエルの趣味で手入れされた庭には、花よりも緑鮮やかな低木が多い。その中でもいちばんお気に入りなのは、初夏に紫の花をつける庭木だ。
 その花の影に、弟みたいなアサシンと本物の弟であるウィザードの姿がある。馬鹿は嫌いだと公言している反面、この上なく馬鹿なイーズから離れることはできず葛藤しているフェイゼルのことを、ファイエルはよく知っている。
 知っているからこそ。
 そんないつも通りの光景に安心したのか、ファイエルはそっと微笑んだ。


【CAST-096】
イーズ(アサシン)
フェイゼル(ウィザード)
ファイエル(プリースト)
アーリア(ハンター)

かなり日常のヒトコマinラグナロクオンライン。
ポリン島の穴が元ネタな、ヤマもオチも意味もない話。
言うまでもありませんがこんなキャラは実在しません。
たぶんそこはかとなくホモでしょう。むとさんのコピー誌のゲスト原稿でした。
虚構文書 > 100のお題 | - | -

金策週間

■借金返済のために金策が必要になるのはいつものことですが(ゲーム内だけだからね!)、メインサーバどっちもその状態になるのはさすがに久しぶりです。

■サイサリスの覚え書き
猫で稼ぐべきかGH前にしておくべきかそれともいっそアマツに舞い戻るか。
経験値はGH前がいちばん稼げるんだけれど、今は経験値よりもドロップ収入が欲しいので悩みどころだね。
とりあえず、しばらく金銭効率をメモしておくことにする。

・猫→GH前 30分 約30k(約3k+OC10売り約27k)

■イェンの金策日記
エスプリが使わないオリデオコンとオリデオコン原石を譲ってくれたので、ためていた属性クレイモアの材料が揃った。……ので、さっそくくみちょにウインドクレイモアの製作を依頼してみた。さすがに一発成功というわけにはいかなくて、でも2回目で成功したようだ。オレは武器製作の現場にはいなかったんだが、今は兄弟でいちばん金を持っているエルシェイが足りないオリデオコンを買い集めるためにプロンテラを加速かけて走ってたらしいからそうなんだろう。

つーか借金あるのにんなことしていいんかと思っていたら、つまりこの風クレイモアを持ってアマツにこもってこいということらしい。最近、SD2にいても青箱が全然出てこないので(オレは自分用のものを買うための金策になると、真剣になにも出さなくなるというよくわからないレア運を持っている)、運にあまり左右されず通常ドロップで稼げる場所に移動しろということだろう。まぁ、言われてみれば納得だ。あそこは風クレイモアくらいの威力がある武器がないと、河童が痛くてしょーがない。
とりあえず中の人が用事があるようなので、30分だけアマツフィールドでチャレンジしてみた。結果、河童3体に囲まれなければ回復使わなくてもなんとかいける。ついでにドロップは素のNPC売りで約25000zくらい(だったような)。アロエの葉やヒナレの葉を売ればもう少しいくんだろうけど、このへんの軽くて回復力の高いアイテムはリーン用にためておいたほうがいいような気もするので除外。
日曜夜のえらく混んでて重い時間で50k/h程度稼げるなら、かなりいいほうかもしれない。アマツフィールドにはビッグフットもいるし、ついでに熊Cもねらってみるかな。

……というわけで、しばらくアマツセーブらしい。
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散財記録

■私はFenrirとEirをメインサーバにしています。というか、この2つのサーバ以外は稼働していません。が、おととい両方のサーバででかい買い物をして、すっかり貧乏貧乏。
でも散財効果はてきめんだったので嬉しいです。さて借金返済生活にはいらねば……(爆)。

■セルフィーユの露店日記
うちの兄弟で金持ってるのは俺だけというか、金策担当は俺だけなので(だけなのか)、なにか欲しいものがあると俺にお伺いがやってくる。兄貴のクリティカル装備を揃えてほっと一息ついてたとこに弟が「ヒールクリップ欲しいです」と言い出したのは、えーと、いつだったっけ……。
あれば便利だけどなくても大変とはいえなんとかなる装備といえば装備で、でもあるとないじゃ効率が全然違うってのは中の人が別サーバで実体験済みだ。
というわけで地道に貯蓄に励んでいたわけだが、途中中の人が修羅場で露店すらやってなかったり、最近所用でFenrirのほうにいた時間が長かったせいもあって、なかなか所持金は増えず。ただたらたらしていたらいつのまにやらビタタCそのものがえらい値崩れを起こし、気がつけば一時期の半額、約3.5Mとかが相場になっていた。

そんなときに、同じギルドのにく団子から「ビタタ3.3Mで売ってるよ」と悪魔のささやきが。……えーと、俺の所持金が2.7M。たしかヒルクリを欲しがっている弟が300kくらい持っていた。金がなくて裏切り者が精錬できない兄にはあまり期待してないが、よく見たら一応200Kくらいは持っていた。あわせて3.2M、まだちょっと足りないというところににく団子が「クリップのお金あわせて300kくらいなら貸せるよ」……悪魔のささやきその2。

というわけで、念願のヒールクリップゲット、にく団子に借金300k。ついでにロットからドラップスCを2枚後払いでゆずってもらってこれまた借金160k。借金返し終わると借金増えるのは宿命かもしんない。

ちなみにいざベルゼ(弟)にヒルクリを装備させてみたら、228くらい回復する。SP消費は激しいけど、死んでもヒール4回で出直せるのでかなり死に戻りが楽になったらしい(最初がそれか)。アルギオペをFWで焼いてる最中にヒールもできるので、効率は格段にあがったっぽいかな。
でもいちばん恩恵をあずかっているのは、兄のサイサリスかもしんない。なんせエンチャントポイズンくらいにしかSP使わないから、コボクリと切り替えでヒール使うとかなり牛乳が節約できる。120くらい回復すんだよ、兄貴のINT1+4のヒールでも(ベースレベルが76あるからか)。
とりあえず目先の牛乳代金(露店用)を稼ぐために、しばらく兄貴に稼いでもらうことにした。アマツいっとけ、この際(でも今はゲフェンセーブ)。
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