Column … Games for Ladies -9-


某サイトの某コーナー用に書いたコラム+そこでは書けなかった本音



■第9回■最近のシミュレーションRPG

◆ボリュームのあるシミュレーション2本


 『サクラ大戦』以降、恋愛アドベンチャーの要素をシミュレーションRPGにプラスしたゲームも増えてきた。そのほとんどは主人公だけ男、他の仲間になるキャラは女の子ばかり、という完全に男性向けのもので、たしかに可愛い女性キャラも好きではあるけどやっぱりかっこいい美青年キャラのほうが好きなんだ、という女性ゲーマーには少々物足りないものがあったりする。

 ただ基本的にそういった「恋愛が最終目的」のシミュレーションRPGはあまり難易度が高くないので、それこそ本格派シミュレーションRPGには手こずるユーザーにもとっつきやすい。これでシナリオやキャラクターに女性ユーザーを惹きつける要素があれば言うことないのにと思っていたら、やっと今までのギャルゲー路線のシミュレーションRPGとはひと味違うゲームが発売された。
 一本は舞台こそ日本・東京だが伝奇・オカルト系に分類される背景を持つ『東京魔人学園剣風帖』、もう一本はモラル・価値観からして特殊な世界の上に成り立つストーリー背景の『BLACK/MATRIX』である。

 な〜にが最近だもう2年以上前だと自分で自分にツッコミを入れても仕方ないんですが、コレを書いた時はまぁこうだったということで。
ちなみに当時は比較的目新しかったこのジャンルですが、最近はまったく新鮮味がなくなってきましたね。まぁ、ユーザーがあれこれ選べるようになったのです、いいことでしょう。

 というか、どっちもすでに「らーよの部屋」で書いちゃったゲームなので、すでにネタが尽きているという説も……(爆)。


◆東京魔人学園剣風帖


 プレイヤーの分身となる主人公は、高校3年生の男子生徒。両親の転勤により1998年春、東京都新宿区の真神(まがみ)学園に転校してきたばかりだ。転校早々同じクラスになった不良に絡まれたり、そうかと思えば不可思議な事件に巻き込まれたりときわめて物騒な学園生活を送ることになるのだが、次第に風水や陰陽五行、宿星などに絡み、彼の出生そのものに関わる大きな流れへと巻き込まれていくことになる。ただ、彼はひとりではない。何人もの、心強い仲間たちがいた。これは、そんないわくありげな季節外れの転校生の、高校卒業までの物語だ。

 『東京魔人学園剣風帖』は、仲間を集めたり仲間たちと会話をして好感度を上げたりしていくことになるアドベンチャーパートと、ストーリー上の要所に挿入されるシミュレーションパートから構成される、東京を舞台とした伝奇アドベンチャーSLGである。特徴ともいえるのは、アドベンチャーパートで遭遇することになる感情入力システムだ。従来のアドベンチャーであれば「はい」「いいえ」の二択で答える選択が、このゲームでは肯定の意を示す感情4種(友・愛・喜・同)、否定の意を示す感情4種(怒・悲・冷・悩)の中から選ぶようになっている。当然この感情の選択によって相手の好感度が変化していき、仲間になってくれるかどうかに関わってくるわけだ。すべての感情入力にちゃんとそれぞれの反応が返ってくるので、わざと違う感情を入力してみるのも楽しい(もちろん、その直前のセーブデータはちゃんと別に保存しておいたほうが身のためだ)。
 ちなみに仲間になってくれた後も、油断はできない。主人公に対する好感度が高くなっていれば、シミュレーションパートでそのキャラのパラメータにボーナスがつくのだ。最初は微々たるものだが、ずっと話を進めていけば馬鹿にできないボーナスポイントになる。円滑に戦闘部分をクリアしたかったら、これは見逃せない特典だ。

 それにちゃんとイベントフラグを立てていてかつ好感度を高くしていれば、クリスマスイブにお目当てのキャラとデートすることも可能になる。このデート可能なキャラはじつに多く、仲間になってくれるキャラから戦闘には参加しないキャラまで、総勢14名。クリスマスデートのイベントは第弐拾壱話で発生するので、それまでに徹底的に好感度を上げておこう。一部例外はあるが、基本的に「愛」を連発していればいいのでなんとかなる。
 あとは、予定入力画面で「話す」を実行することだ。予定実行によるパラメータのボーナス獲得はなくなってしまうが、三択会話で好感度をアップさせることができる。

 なお戦闘シーンは、ターン制のシミュレーションRPGだ。戦闘に参加したキャラごとに、行動力というポイントが尽きるまで1ターンに何度でも行動することができる。行動力は移動力とMPを足したようなもので、移動するにも攻撃をするにも道具を使うにも、その行動力を消費するわけだ。つまり、行動力が低いとなにもできない。少々非力でも、行動力が多いキャラは優先して戦闘に参加させていきたいものだ。
 ちなみに第参章から、自由戦闘を繰り返して経験値と資金を稼ぐことのできるフリーダンジョンに行けるようになる。やろうと思えばスタート直後にここでキャラを心ゆくまで鍛えておいて、その後は経験値稼ぎとは無縁なプレイをすることも可能だ。仲間になるキャラは仲間たちのレベルの平均値で登場するから、新規参入だからといって必死に育てる必要もない。

▼感情コマンドの入力時には、時間制限がある。のんびり考えていると無反応ということになって、殆どの場合いい印象を与えなくなってしまうのがきびしい。特にネガティブな内容の質問などの場合は、どういう反応を返せばよいのかけっこう迷うものだ

▼ビジュアルシーンも多く用意されている。ランダムに発生するイベントや好感度に依存するものが多いので、全部見ようと思うのは至難の業だ

▼デートの相手は女の子……と思ってしまいがちだが、じつは男性キャラともデートできる(京一のみ)。女の子にクリスマスデートの相手をしてもらえなかった場合も、京一と過ごすことに。なお、ちゃんと手順を踏んでいれば京一相手に告白もできるから凄い

 結局何が言いたかったって、多分キャプション最後の「京一ともデートできるんだよ!」だったんじゃないでしょうか。まぁ色気もそっけもないデートでしたが、そこにたどり着くまでに雨宿りとかのおいしいシーンが……いやいや。
ちなみに剣風帖の場合、必死になってイベント起こして「中国に行く。一緒に来てくれるか?」とかいう京一のプロポーズ(ぉ)に【愛】で答えても、最終的には京一のヤツ勝手に1人で中国に行きやがります。なんてやつ(笑)。とか思ってたら、その後発売された追加外伝ディスク『東京魔人学園朧奇譚』でフォローがありました。もともと、剣風帖には京一&醍醐とラーメンを食べに行くノーマルエンド、美里を攻略した場合の菩薩……じゃなくて美里エンド、小蒔を攻略した場合の小蒔エンドの3つしかないんです。朧奇譚は、それ以外のキャラとのエンディングが収録されていたんですね。他にも、外伝シナリオとか詰め将棋型戦闘モード「螺旋洞」、クイズ、真旧校舎とかいろいろ入っていてオトクでした。今なら、剣風帖本体と朧奇譚、加えて外法帖の予告ムービー(ってもう外法帖も発売されてますけど)がまとめて売ってます(東京魔人学園絵巻だっけ。買ったけど未開封……)。


◆25人の仲間たち


■蓬莱寺京一
真神学園3年生、主人公と同じクラスで剣道部の部長。ノリも性格も軽く、素行不良で成績不振、趣味はナンパとなかなかどうしようもない女好きなのだが面倒見が良く、主人公は転校早々学校内を案内してもらったりと世話になることになる。それにしても、ゲーム中ではあんまり女性キャラに相手にしてもらえていないのだが、女性のプレイヤーには圧倒的な人気を誇っているようだ。かくいう私も、京一がいちばん好きなキャラだったりする。じつはクリスマスデートもできてしまう、唯一の男性キャラ。当然、私もチャレンジした。その割には「愛」で反応したりすると気持ち悪がったりするが……(でも好感度は上がっているようだ)。

■美里 葵
真神学園3年生、主人公と同じクラスで生徒会長。典型的なヒロインで、男性プレイヤーには人気がありそうだが、女性ユーザーにはさほど注目されないタイプだろう。好感度を上げすぎると、勝手にイベントなどが起こってしまって悔しい思いをすることもあるので要注意。ただ戦闘中は、回復術にけっこう世話になる。

■桜井小蒔
真神学園3年生、主人公と同じクラスで弓道部の部長。明るく快活な性格の少女で、葵とは中学時代からの親友。女性ユーザーの立場から見れば葵よりは小蒔のほうが好感が持てるタイプなのでなんとなく彼女狙いのプレイはしてみたくなるのだが、いかんせん醍醐がこっそり(でもないが)思いを寄せている相手だったりするので、じつはかなり(精神的に)狙いにくい女の子だったりする。なので、最初から最後まで「友」ばかり選択していたり。それでも、かなりの好感度ボーナスがつくから凄い。

■醍醐雄矢
真神学園3年生、主人公と同じクラスでレスリング部の部長。責任感が強く面倒見がいい、頼りがいのある真神学園の裏番でもある。ただし、少々頑固で融通がきかないお堅い部分も。小蒔に淡い好意を寄せているので、なんとなく応援したくなってしまったりする。ちなみに、幽霊が苦手。京一より「愛」に耐性があるので、反応が見たかったら使ってみよう。別に醍醐の好感度がむやみに上がっても、好感度ボーナスで得するだけだからあまりマイナス要因はない。

■■如月翡翠/霧島諸羽/劉 弦月/壬生紅葉■■
なんでこの4人かというと、個人的に気に入っているからだ。理由は簡単。

・如月翡翠
王蘭高校3年生、茶道部部長。如月骨董品店の若き店主でもある。第参章から行ける「寄り道」の骨董品店で顔は見ることができるが、実際に本編に登場、仲間になるのは第八話からだ。物静かで茫洋としているようで、じつは融通がきかなかったりする。誇り高き隠密の末裔だ。

・霧島諸羽
鳳銘高校1年生、フェンシング部所属、美少女アイドル舞園さやかの友人・兼・ボディーガード。京一の強さに憧れる好青年である。京一への憧憬はいっそ感心するほどで、自ら弟子入りしてしまうほどだ。ただし性格は、きわめて真面目でさわやか。京一とは似ても似つかない。「愛」でも「友」でも明るく応えてくれる。

・劉 弦月
華月高校2年生、ひよこ研究会会長。中国から来た留学生なのだが、なぜかあやしげな関西弁を喋る。なにか大きな目的を持って日本へ来たらしいのだが、理由は終盤も差し迫った頃にならないと教えてくれない。おおらかで明るい性格を持つせいか、「愛」を持って接すると大げさなほど喜んでくれるのが楽しい。私だけか。

・壬生紅葉
拳武館高校3年生、手芸部所属(なぜ手芸部……)。病気の母親のために裏で暗殺を請け負う学校に通う、義を重んじる暗殺者でもある。孤高を愛するというか、まわりに他人がいることに慣れていないようだ。仲間にするにも怒ってみたり悲しんでみたりとけっこう大変だが、登場するのが遅いのも少し悲しい。

■■雨紋雷人/紫暮兵庫/アラン蔵人/高見沢舞子/藤咲亜里沙/裏密ミサ/コスモレンジャー/織部雪乃、雛乃/マリィ・クレア/舞園さやか/村雨祇孔/御門晴明/芙蓉/比良坂紗夜■■

 京一については語り出すとキリがないので、らーよの部屋の方を見ていただけると。
 菩薩眼様……じゃなくて美里。ある意味、女性ユーザーにも注目されてました。もちろん、いい意味ではありません(笑)。更に、男性ユーザーも彼女のことは敬遠したいようです。さすが菩薩眼様。精神的なラスボスです。柳生(ほんとのラスボス)がかわいく見えます。てゆーかひーちゃんから離れろー!(笑)(個人的な叫び)
 小蒔。好きですよ、はい。一人称「ボク」のボーイッシュな女の子の王道に違わず、意外と芯の部分は女の子っぽいとこもさほど嫌いではありません。でも、攻略して小蒔エンドを見ようというとこまではいきませんでしたが(笑)(なんか間違ってる)。醍醐。煩悩は刺激されませんでしたが、お友達にするにはなんて頼りがいがあることか。京一とのどつき漫才は好きです。

 やはりこのへんのキャラトークとなるとすでにらーよの部屋で語り尽くしているので、さほど目新しいことは書けませんねえ……外法帖に関することはそのうち外法帖のページを作ろうと目論むだけは目論んでいるのでそっちに譲るということで(いつだよ)、こんなところかな。とりあえず、SLGが苦手でないなら一度やってみてください。苦手でも、本編のバトルはレベルを上げれば力業でなんとでもなるのですが(笑)。


◆BLACK/MATRIX


 そこは、七つの大罪が支配する世界。「強欲」や「嫉妬」、「怠惰」といったものは最大の美徳とされ、「平等」、「自由」、「愛」といったことは最大の罪とされる、善悪の基準が逆転したこの世界において、大邪神の血を引くと言われる白き羽根を持つ人々は、黒き羽を持つ支配階級の者たちの奴隷として生きていくしかなかった。
 その世界で、すべての記憶を失った白き羽根の少年は目覚める。目の前にいたのは、大けがをして長い間意識を失っていた少年につきっきりで看病してくれていたらしい、黒き羽の人間。それは、記憶を失った少年のご主人様だった。そのまま少年とご主人様のふたりだけの生活は続いたが、平和は日々は突然奪い去られてしまう。白き羽根の少年へと七つの大罪のひとつである「愛」を語ったご主人様が、異端審問官に捕らえられてしまったのだ。
 自分の世界そのものであった主人を奪われた少年は、死刑囚の待合い室・ゴルゴダの監獄へと送られる。そして、少年……アベルの旅は始まった。

 システムはターン制・3DフィールドのシミュレーションRPGである。敵を倒して経験値と魔法力(BP)を得て、それを分配しつつまた次の敵を倒していくわけだ。経験値は戦闘マップをクリアすると全部まとめられ、それをプレイヤーが好きなキャラに好きなだけ分配できるようになっている。「経験値はとどめを刺した人のもの」ではないので、弱いキャラを育てやすいのは嬉しい。
 ほかに魔法バイオリズムなどの特殊なシステムもあるが、あまり気にしなくてもなんとかなるようだ(というか、気にしていたら魔法なんて使っていられない)。

 さてこの『BLACK/MATRIX』の目的は、異端審問官に連れ去られたご主人様を助け出すことだ。ご主人様は全部で6人いて、その中からプレイヤーが好きなキャラを選ぶことが出来る。ご主人様はプロローグである第1章と最終章である第10章にしか登場しないが、「誰でもいいや」と安直に選んでしまわないで、心から「このキャラとのエンディングが見たい」というご主人様を選ぼう。なぜかというとこのゲーム、バランス的にけっこうな時間がかかるのだ。特に難易度の低いノーマルモードはともかく、CPUが賢くなり、なおかつ取得経験値やお金の設定がものすごく少なくなっているアドバンスドモードの厳しさは思わず目を疑ってしまうほどだ。ギャルゲーだからと馬鹿にできないな、と思わないでもない。

▼1〜10章のうち、1章はアベルと選んだご主人様との生活がメインになる。メッセージが楽しい

■ドミナ/CV.日高のり子
清楚なお嬢様、いちばん普通タイプのご主人様。そのわりにコスチュームは露出が多い。

■プリカ/CV.かないみか
少女、というより幼女。アベルとの関係も、恋人というよりはお兄ちゃんと妹、といった感じになる。

■クレージュ/CV.嶋方淳子
ショートカット、ボーイッシュタイプのご主人様。一人称は「ボク」、だが少年っぽいのは見かけだけで中身は普通の女の子。

■プラハ/CV.山崎和佳奈
年上の女性であるご主人様。格好はまるで女王様のようだが、別にそういった趣味というわけではなく、優しい女性である。年齢が高く、この世界における美徳と大罪をよく心得ているがゆえに、彼女はより悩み苦しむことになるわけだが。

■ミシェット/CV.宮村優子
ブリティッシュロリータ系、メイドさん系といえばいいのだろうか? ある意味、ご主人様の少女たちのなかではいちばん特殊なタイプである。人に傷つけられることを恐怖するあまり、ぬいぐるみたちにしか心を開かなくなった少女。アベルは彼女にとって、唯一の安心していられる聖域にも等しい人間なわけだ。

■ゼロ/CV.伊藤健太郎
「名前が女の子に見えないな」と思った方、ビンゴ。6人目、最後のご主人様は少女ではない。少年なのだ。ただし、ゼロは隠しキャラ。普通にゲームを開始したのでは、選択することができない。じゃあどうすれば出せるのかというと、公開不可だそうだ。さほど難しい条件ではないので、がんばっていろいろチャレンジしてみてほしい。
ところでゼロだが、微妙な部分は他の女の子のご主人様と違うとはいえ、シナリオはほとんど同じだ。しかも、なぜかナレーションや仲間の会話の中では「娘」だの「少女」だので代用されてしまっている。「隠しキャラだから」と言ってしまえばそれまでなのだが、そのたびに「娘じゃないもん、ゼロ様は少年だもん」とツッコミを入れてしまうのは私だけだろうか。非常に些細なことではあるが、気になった部分でもある。
というわけで、ブラックマトリクスの中では私がいちばん好きなキャラだ。

 自分のメモがわりに書いておきます、各バージョンでのゼロの出し方。何しろ私の場合、ゼロがいなかったらB/Mやる意味ないもので(笑)。

●SS版
「ご主人様を選んでください」の文字が出ている間に「X Y Z A B C start」を順番に押す。
●DC版
「ご主人様を選んでください」の文字が出ている間に「十字キーorアナコン部分を上から時計回りに2周してstart」を押す。
●PS版
「ご主人様を選んでください」の文字が出ている間に「L1 R1 L2 R2 start」を順番に押す。

 いちいち全部変えるなと言っていいですか。が、PS版は実践していないので本当かどうかは知りません。持ってるのに未開封ですから、またしても……。

 SS版とDC版はやってます。でも未クリア(爆)。ダメじゃんねえ、自分。SS版はプラハではクリアしたんですが、ゼロではクリアしてなかったりするのです。サターン今さらをひっぱり出すのはさすがにアレなので(データ残ってれば別にそれでもいいんだけど)、素直にPS版やればいいんですよね。DC版はたしかマルコが仲間に入ったあたりで止まっていたような……。
 じつは、絵はDC版よりSS版の方が好きなんです。でも、システム的にはDC版の方がいいですよね〜、ご主人様ゼロじゃなくてもゼロ仲間になってくれるし。いや、私がゼロ以外をご主人様にするとも思えませんが(爆)。とりあえず、今この原稿を掘り返して、PS版を新たに始めるかDC版を掘り返すかSS版を掘り返すか、どれかを実行しようかという気にはなってきました。


◆大罪と大邪神の鎧


 主人公のアベルは大罪「平等」を背負うものとして牢獄に入れられるが、そこにはアベルの他にも大罪を犯し、牢獄送りになった白き羽根の奴隷たちがいた。ご主人様を助けるために彼らと牢獄を脱獄したアベルは、ご主人様を助け出す力を求めて身を隠しつつ旅をするその途中で、未知の力を秘める「大邪神の鎧」を手にすることになる。ただしそれは単なる「力」ではなく、この世界を根幹から揺るがす大きな波の一部だったわけなのだが……。
 アベルの仲間たちも、次々と大邪神の鎧を身に纏っていく。ただし、それが一体どういう意味を持つかということを知る者は、数えるほどしかいなかった。

 「大邪神の鎧」そのものはストーリーに深く関わってくるのでこれ以上の説明は控えるが、とにかくこの鎧、戦闘中に絶大な効果を発揮する。膨大なBP(MPのようなもの)を必要とするが、かなり広範囲の敵に大ダメージを与えることができるのだ。ただしとてもひとりではまかないきれないBP消費量なので、足りない分はほかの仲間から調達することになる。要するに、協力攻撃みたいなものだろうか。大邪神の鎧自体は第3章で入手できるので比較的早くから使用可能ではあるのだが、なにしろBPを大量に使うので、なかなか踏ん切りがつかずに使えない、というのが実際のところだ。
 なおその大邪神の鎧を着ることができるのは、アベルを含む6人のメインキャラたちだ。仲間になってくれるルピルピは悪魔の鎧と呼ばれる専門の鎧を着ているが、大邪神の鎧を着る資格を持つ人間ではない。

■アベル
大罪は平等、鎧は「メタトロンの鎧」。こいつが雷で記憶を失っていなかったら、はたしてどういう物語になったのだろう。どちらにしろ、ご主人様を助け出すだけのはずが、まさか世界の存続に関わる問題に発展しようとは思っていなかったに違いない。

■レブロブス
大罪は自由、鎧は「ウリエルの鎧」。自由を求めるあまり、奴隷の身でありながら何人もの主人を殺してきた格闘家。ガイウスには「筋肉バカ」呼ばわりされているが、言うほどバカなわけでもないようだ。

■ガイウス
大罪は偽善、鎧は「ミカエルの鎧」。有力者の家に強盗に入っては、盗んだ金品を貧しい者たちに分け与えていたことから「偽善」の罪に問われている。異名は「疾風のガイ」。

■ピリポ
大罪は弱者、鎧は「サリエルの鎧」。黒い羽を持つゴルゴダの牢獄の看守だが、臆病者なのでいつもほかの看守に虐げられていた。だがアベルに出会ったことにより白き羽根として生まれ変わる。

■ミシェット/CV.宮村優子
ブリティッシュロリータ系、メイドさん系といえばいいのだろうか? ある意味、ご主人様の少女たちのなかではいちばん特殊なタイプである。人に傷つけられることを恐怖するあまり、ぬいぐるみたちにしか心を開かなくなった少女。アベルは彼女にとって、唯一の安心していられる聖域にも等しい人間なわけだ。

■ヨハネ
大罪は人権、鎧は「ラファエルの鎧」。黒き羽の大神官で、かつてはとある神殿の長を務めていたが、権力争いに敗れゴルゴダの牢獄に幽閉されている。アベルになにかを見いだし、彼自身の目的を果たすため、彼らと一緒に脱獄する。

■マルコ
大罪は友情、鎧は「ラグエルの鎧」。すでに鎧を着た状態で登場する。白き羽根解放革命戦線のリーダーで、かつて黒き羽の者であるセラフィムという少年と友情を築いた。

 そういえばこのゲーム、けっこうシビアだったんだよなぁ、と思いつつ(笑)。
 ちなみにB/Mと同じメーカーが作っている他のゲームシリーズが『サモンナイト』なわけですが、物語の雰囲気はだいぶ違えどシステムは良くも悪くも似ています。フリーバトルがどーにもかったるいところとか(笑)(爆)。私がフライトプランのゲームを中断して放置することになる最大の要因は、どうやらこのかったるいフリーバトルのようです。腐女子の萌えにはあちこちヒットするおいしいゲームを作ってくれるんですが、なぜこのかったるさだけは消えてくれないのでしょうね……。ぜいたくですか? そうですか。とほ。

 つい最近出たB/M2は、男パートナーが選べるようであれば購入を考えます。というわけでレポート求む(笑)。


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