大正メビウスライン

どこに書こうかちょっと悩みましたが、純粋にゲームそのものにのめり込んでる感じなのでこっちにしときます。
ネタバレ激しい感じになりそうになってきたらそっと隔離施設に移動します。

■大正メビウスライン(公式サイト
上記の公式サイトは成人向けなので、18歳以下の方はそっと見なかったことにしてください。
Vita版の公式サイトはこちら

いやあ、久しぶりにBLゲーやりました!! 何年ぶり??
すでにご存知ない方のほうが圧倒的に多いような気もしますが、かつてここは主にBLゲーの攻略と感想が中心のサイトだったんですよね……(その名残がサイトタイトルにまだ残っていますが、真顔で発声できないタイトルなので若気の至りだったとはいえ若干後悔はしています。今さらすぎる)。
ちなみに攻略雑記さかのぼってみたら、12年ぶりでした。12年ぶりのBLゲー……なんだよ干支一周してるよ……。

大正メビウスライン、じつは2012年12月発売のゲームなんですが、今頃プレイしました。タイトルを知ったきっかけは、たまたまリツイートで回ってきたくじの告知ページです。いやその……メインイラストがものすごく……好みで……(ちなみにコレ)。
めっちゃ好みだけどなんで脱ぎかけなんだ?? と思ってたら、もともと18禁BLゲーだったのかそりゃ当然だ、と納得したわけですが、Vita版が最近(2016年1月)発売されたということを知って、じゃあやってみるかと軽い気持ちで手を出した結果、PC版もPC版FD(大正メビウスライン帝都備忘録)も今手元にある(しかもVita版と備忘録に至ってはステラセット)という有様に陥ってるから世の中あなどれません。
だって主人公くんの顔が好みなんだもの……(人間、煩悩には抗えないものです)。
で、顔目当てでプレイしてみたらいろんな意味でものすごく好みでした。誰かプレイしてください。そして私と話してやってください。話が通じる人が少なすぎてツライです。

なお、本編は架空の大正時代が舞台のBLアドベンチャーです。大正浪漫が嫌いな腐女子はきっといない(偏見)。バトルシーン多いです。濡れ場はかなり濃厚でした(そして長い)。
これすごいのが、Vita版だと該当シーンほぼ全面書き直されてるんですよ。なので唐突感はありません(やることやってるのはちゃんとわかるw)。手間かかってるなぁ……。
Vita版は他にも稀少版権絵がギャラリーに収録されてたり、雑誌掲載のSSが収録されてたり、周回遅れもいいところでハマったユーザーにもとても優しいつくりになっていました。ありがたいことです。

とてもシナリオがしっかりしてるゲームで、ツボにはまったのは絵の効力も大きいですが、やっぱりシナリオの影響がかなりある気がします。最初にプレイしたのVita版ですしね(=えろが薄い)。
でもVita版、たしかにイラストは下半身(w)映ってなかったりして「CERO仕事してんなー」って感じでしたけどボイスはなかなかきわどくて、「えっこんな喘いじゃって平気なの……」って何度か心配になったりしましたが、そういやCEROって文字と声にはけっこう甘かった。

攻略キャラ内での推しは千家さんです。問答無用です。理由は後ほど……まあ、一言でいえばギャップにやられました。
次点は時雨。かわいい。バカワイイ。あとはやっぱりギャップがずるい(通常時と頭領モードと甘えっこモードとエロモードの声の差が特に)。

煩悩関係ないところでとにかく愛しいのはたぶん天司様です。備忘録の麗しく成長あさばされた天司様とんでもねえ……。

以下、キャラ毎に感想。
たたんでおきます。
●主人公・柊京一郎
とんでもない純粋培養ピュアボーイ。こんなハタチいたら連れて帰る。
この歳まで女子の手も握ったこともないってどういうことですか!!! ご両親どんだけ箱入りに育てたの。
まあ、なので色事にも恋愛にもまったくもって免疫がないんですが、なまじピュアなせいなのか順応性もおそろしく高いです。両親に愛されてすくすく育って妹との仲も睦まじくて愛情に恵まれていたせいか、情に流されやすいのに頑固でおもしろい。基本的には頭いいけど世間を知らない妖精さんです。たまらんね。

そしてこの京一郎くん、先ほど言いましたように順応性が高く情に流されやすいので、攻略キャラによって見事な変化を遂げます。FDのルート選択画面では攻略キャラの各ED後の京一郎くんがずらっと並んでいるんですが、いやもう全員同一人物とは思えないw 発声の仕方から違う! 素晴らしいです。

傾向としては――
・ミサキ編:絶対的な保護者が相手なのでいちばん幼い感じ
・時雨編:いちばん対等なので友達・親友・相棒感が強い
・館林編:白馬の騎士様に恋する乙女
・千家編:愛とか恋とかそういう甘い単語は一切存在しない運命共同体
こんな感じ? 最後意味わかりませんね。でも他に言いようがない。

ちなみに、私がいちばん好きな京一郎くんはその意味わからない千家編の京一郎くんです。特に千家編ドラマCDやFDの京一郎くんが最高です。優しさも純粋さもちゃんと持ったまま、千家さんのためにそれに全部フタをして彼のためだけに手を汚すことも罪を負うことも厭わず前向きに生きる京一郎くん最高。あのスレっぷりが特に。
私はいつだってかわいい攻めとかっこいい受けが好きです。

●ミサキ
さすがメインヒーローでした。存在のスケールが違います。
ほんとに最初の頃は「お父さんか……?」とか思ってましたが、違った。オカンだた。おもしろいくらいに京一郎のことしか見えてないし考えてないし、京一郎がよければ他はほんとにどうでもいいっていうのがものすごくわかりやすいです。うん、その潔さイイネ。攻めはそれくらい突き抜けてたほうが愛せるよ。

ミサキのEDは先に続くEDが真相EDなので、ミサキと京一郎の恋愛そのものよりは世界うんぬんのほうに話のメインが置かれるため、ふたりの根本的な立ち位置の違いのワリにはそのへんあっさりだったなーと思っていたらFDでその分を予想以上にえぐく抉られまして、FDのグッドEDで半泣きになる羽目に陥りましたが私は元気です。グッドEDこっちなの!? ノーマルじゃないの!? そりゃグッドのほうが製作に力入ってることは嫌ってほどわかるけどさああ!
あとFDのミサキグッドEDの曲が好きすぎて、サントラ買うことを決意しました……。
なまじグッドEDで抉られたので、FDにもやっぱりあったトゥルーEDでは今度は安堵で泣きそうになったり、ステラセットの特典小冊子でやっぱり安心しすぎて半泣きになったりしましたが、こうやってこのふたりはずっと寄り添って生きていくんだろうな……ってなんかこう、満たされました。

ネタバレしないように書くとホントに意味わからんですね。

●時雨
かわいい。かわいい(大事なことなので二度言う)。
ルートとしてはさわやかで対等で、互いに協力し合って命の危機を乗り越えたことから生じるめっちゃ濃い友情からの恋愛という私の大好物がこれでもかと供された感じがします。天国です。

前にも書きましたが、時雨は声がとにかくずるいんです。エロシーンのときにめっちゃいい声ですごいアホなこと言ってるとことかギャップ激しすぎて萌えるしかないからほどほどにしてください(嘘ですもっとやってください)。
時雨相手だと、一人称「私」の京一郎が唯一「僕」って言ったりするのでそんなめっちゃ細かいけど特別な対等感も顔がにやけます。私は相棒や親友という関係性に大変弱いです。

時雨は生い立ちがけっこう悲惨な上に、やっと見つけた居場所でいちばん信頼してた相手に裏切られたという心の傷を負っているので、それもあって無茶したり頭に血が上って冷静な判断ができなくなったりよくするんですが、唯一「身内じゃない」からそんな時雨を非常時に精神的に支えられる京一郎がかっこよくてよかった。口で言うだけじゃなくてぶん殴って目を覚まさせてもいいのよ、とか思ったのは秘密(京一郎くん優しいのでそこまでしないっていうか、まあ京一郎がキレて喧嘩を売る展開もあるこたあります)。

時雨のEDは本編にもFDにもふたつずつありますが、どのEDもさわやかで優しい未来が待ってるんだなっていう感じがして、圧倒的光を感じさせる展開でした。癒される……。

●館林開
優しくてずるくてひどい人です。
平穏な時代だったら、きっとものすごくいい上司なんだと思うんですよ。こんな上司いたらすごい気持ちよく、しかもめっちゃ張り切って仕事できると思います。馨と薫の気持ち、すごくわかる。

わかるんですけど、この非常時にその優しさゆえの優柔不断と絶望的なまでの受身姿勢と心のキャパシティの小ささと自分の意見や感情を半分も口にできない(しない、じゃなくてできない)内にこもりっぷりと決断の遅さと死にたがり癖は、まったく褒められません。天司様の遊軍として、真実天司様のために動きたいなら階級も返上すべきじゃない。自己満足のためだけの潔癖さを追求してしまって結果的に部下に苦労をかけるあたり、肩ひっつかんでがくがく揺さぶりたい。それじゃ! ダメだろ!!!! あんた、貴族で軍の将だろ!!!
そりゃ館林隊、周り敵ばっかにもなるよ……なにやりたいかまったくわからないんだもの……(いくら理想を口にしても、実際に自分の部下が殺されるまでまったく動かないし)。

いやもうね、私、館林さんルートやってる間ずっと、京一郎の親の気分になってましたね。「こいつだけはやめておけ、京一郎……!!」みたいな。モンペか。
でもこのルートの京一郎くん、けっこう早々に館林様に恋しちゃってるので、恋は盲目を地でいくんですよ。心の底から館林様のために、なんですよ。
ルート終盤入りかけの頃にショッキングな事件が起こるんですが、そのせいで心に傷を負った京一郎のためにミサキが登場して(やはりオカン……)館林様をえんえんと罵倒するんですが、その罵倒に本気でいちいち頷くしかないんです。私がずっともやもやと抱えていた「こいつだけはやめとけ京一郎……」の理由はそれだよ、ミサキが罵倒した内容まんまだよ!

しかも濡れ場すら京一郎くん主導で、館林様は最初はみごとなマグロです。一応止めはするんですが、まあそれも「嫌だ」じゃなくて「ダメだ」なあたり、泥酔してて動けないのかもだけど、もうさっさと動いてやれよ……とか思ってしまってごめんなさい。でもあんなアルコール度高い酒飲んでても勃つんだから動くくらいできるじゃろ……(みもふたもなくてさらにごめんなさい)。

まあでも、グッドEDいけばそのへんもまあ解消はされるんです。そもそも肝心の京一郎くんがとにかく館林様大好き最愛お慕いしております全開なので、「京一郎が館林さんがいいって言うからしょうがない。幸せそうだし……」とまさに親の気持ちで見送る覚悟もつきます。EDの一枚絵すごい綺麗だし。
なんですが、もういっこのほうのEDがね! 本気で「ちょ、ひどすぎない!?」な展開で(バッドEDではありません)、私は最初見たとき思わずVitaをぶん投げそうになりました(未遂です)。
……なんですが、そのEDの京一郎くん自体は、じつはとても好きです。めっちゃ好きです。諦観を漂わせ、真に振り向くこともなく、静かに館林に恨み言をぶつけるあの姿、特に伊邪那美と容易に同調できそうなあの情念がたまりません。あの状態で帝都行ったらヤバイんじゃないの京一郎? おたた様もびっくりなシンクロ率だよ。

さんざん言いましたが、私は館林様のこと、決して嫌いじゃありません。大好きです。
「部下にしたら恋人でいられる時間が減る……」とかしょんぼりしてる開様バカワイイよ。

●千家伊織
だから、鬼畜ドSなフリしてめっちゃ一途で稚気にあふれてて可愛いとかやめてよ!!
最愛です。

他の人のルートに行くと大体は悪役のまま終わるんですが、さすがに千家さん本人のルートに入ると違います。べつにやってることが変わるわけじゃないので善人になるわけでもないんですが、いろんな事情が判明していくので単純に「この人は悪い人」と言い切れなくなっていくんですよね。世間ずれしてない京一郎くんはまあそれにあっさりと引っかかるわけですが、なんとなく千家ルートの京一郎が(無理矢理からスタートしたのに)彼にずっとついていく決意を固めたのは、早々に「京一郎が側にいないと千家さんは一生独りのままだ」ということを悟ったからなんじゃないかなと思います。千家さんが独りなのは決して彼のせいではなく、他者から強制的に与えられたしがらみと力故なわけで、千家さん自身はそれについて特に悲観を表に出しているわけではありませんが、まっとうに愛されてきた京一郎からすればそれは耐えがたい痛みに感じられたんじゃないかなあ、みたいな。

とりあえず千家ルート、EDが4つあるんですが、ぶっちゃけハッピーエンドと言えるEDはひとつもありません。傾向の差はあれど、ぜんぶ破滅に向けてまっしぐらです。
しかも、そのうちいちばんショッキングなEDでスタッフロール流れますからね。私、最初にたどり着いたのがそのEDで、思わずTwitterで叫びました。しかもVita版じゃよりによってこのEDに追加エピソードつきますからね!! キツイ! キツイよ!! 長髪京一郎自体はめっちゃ好みだけど心が痛いよ! 幻聴やめて!!
いやもう、スタッフロール流れるED、もうひとつあってよかった……。

もしかしたら千家さんと京一郎がいちばん幸せなEDは根の道EDなのかなとも思うわけで、死によってしかもうこのふたりに安寧は訪れないんだなという事実を突きつけられてしまうとまたへこむわけですが、でも他でもない千家さんが解放されて清々しそうなのでたぶんこのEDがいちばん好き……かもしれません。
や、でも、やっぱ生きてて欲しいので、いちばん好きなのは覇道EDということにしときます……。

千家さんはなんていうか噛めば噛むほど美味しいスルメみたいな人で、あんなに傲岸不遜で勝手気ままで人の言うことなんて聞かないを地でいってるのに、呪詛体となってから初めて安眠できたからって京一郎をしっかり抱きしめて眠ってたり(しかも強姦後に……)、外出中にミサキと街中で会った京一郎がちゃんと自分のところに帰ってくるかどうか不安で待ってたり、それまではちゃんと自分で自分のことをやってたのに京一郎が来てからは全部任せきりにしちゃって帰りが遅いと「おまえのせいで寝不足だ」とか拗ねたりだだこねたり食事もひとりじゃしなかったり、本気でかわいいので私が平静でいられません。しかもそんな千家さんを、京一郎が文句言いながらも手のひらの上で転がしながら面倒みてるのがたいへん良い。千家さんを甘やかす京一郎の囁き声、最高だと思います。


いやあ、脈絡ないですね。
なんかまた書きたいことがあふれてきたら、どっかで発散します。
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