最近のゲームよもやま話-2-


某サイトの某コーナーに掲載していた「お薦めのゲーム」より。
「らーよの部屋」にもっていくには煩悩度が低いのでこちらへ(笑)。

第2回お題 ◆ ポケットモンスター


◇人生、何が起こるかわからない〜ポケモン騒動記〜

 私がポケモンをやってみようと決意したのは、ある意味かなり情けないが、ぬいぐるみの等身大ピカチュウがきっかけである。

 しかも、実際にソフトを手に入れたのは97年の秋だ。ソフトは手に入れたものの今度はゲームボーイ自体が店で売っていなかったりして、わざわざ兵庫に住んでいる友達に頼んでゲームボーイを買って送ってもらったりした。素直にスーパーゲームボーイでやっていればよかったのだが、それだと通信ができないからちょっと悲しかったのだ。

 ポケモン……ポケットモンスターの名前だけは、つい最近までポケモンの名前もよくわからなかった私もかなり前から聞いて知っていた。ただ、いわゆるコレクション物にとことん弱い自分の性格を思うに、手を出さない方が賢明だと自戒していたのだ。ハマると抜け出せなくなるという悪癖の持ち主なので、いくら散財するかどれだけ仕事を放って徹夜するか見当もつかなかったからである。

 それなのに、みんなしてすすめる。元々興味がないわけでは決してなかったし、かわいいものにも弱いから、「やってみようかな」と思うようになるのはあっと言う間だった。それでも去年の秋までは頑として手を出さずにいたのだが、等身大ピカチュウのぬいぐるみを見てなけなしの自制心はどこかへ行ってしまった。とにかく、かわいかったのだ。

 結局、私は正真正銘、ピカチュウからポケモンに入ったわけだ。案の定、ゲームをやってみればプリンだのポニータだのブースターだのロコンだのサンドパンだの、私好みのかわいいポケモンがざくざくと登場する。あまりにかわいかったので、フルカラーイラスト入りの攻略本を何冊も揃えてしまった。我ながら、バカだと思う。

 さてこのポケットモンスター、知らない人はあまりいないような気もするが、基本的にはRPGだ。オーキド博士にもらったポケモン図鑑を完成させるために、あちこちを旅してポケモンをゲットしていく。途中あちこちでバッジを集めて、ポケモンリーグの本拠地であるセキエイ高原にたどり着いてそこでの対戦に勝てば、エンディングが見られる。ストーリー自体はここで終わりになるのだが、クリア後も引き続き図鑑完成をめざしてプレイできるようになっている。

 RPGというのは1回クリアしてしまうとなかなか2度目をやろうとは思わないものだが、ポケモンは「ポケモン図鑑の完成」というもうひとつの目的があるので、クリア後も続いてやろうという気になる。あくまでも、ストーリーのクリアは図鑑完成のための過程に過ぎないのだ(一回クリアしないと入れない洞窟の奥に、一匹しかいないポケモンがいたりする)。

 しかも図鑑を完成させてしまっても、まだ通信対戦という楽しみ方が残っている。対戦に勝つためにはまた強いポケモンを育てる必要があるし、やっぱり手塩にかけて育てたポケモンには愛着がわいてくる。ポケモンのROMにはひとつしかデータはセーブできないので、そうなるとやはりデータは消したくなくなる。結局、いつまでもずっとやり続けてしまうわけだ。

 データといえば、プレイしはじめてからちょうどサントアンヌ号で「いあいぎり」を覚えられる秘伝マシンを取った直後のことだが(プレイ時間約12時間くらいだったような気がする)、ポケモン燃えの先輩と図鑑を埋めるためにポケモンの交換をしている真っ最中に、自分のセーブデータが消えてしまったことがある。
 これには参った。交換相手のポケモンが電子の塵になってしまったのもかなりまずいが(ガビゴンやラプラスとかじゃなかったのがせめてもの救いだ)、なにしろ自分のデータは母親と弟と私、3人で協力して進めていたのである。このまま帰ったら、半殺しにされかねない。案の定、家に電話して「データが消えちゃった」と言ったら、母親は「私のピカチュウは!?」と怒る。結局、交換してくれていた先輩と協力して1日で元の場所まで必死でゲームを進めたのだが、あの時は本当にどうしようかと思った。ハタから見ればただの笑い話だが、本人たちから見れば笑ってる場合じゃないのだ。
 その先輩にはデータ復旧を手伝ってもらったばかりでなく、「せめてものご機嫌取りに」とポケモン(青)までもらってしまった。本当に、何度お礼を言っても言い足りないくらいだ。

 ……閑話休題。こうやって書いていくと、つくづく忙しい人には薦めないほうがいいソフトかもしれないが、自分だけハマっているのも悔しいので薦めてしまおう。なんせゲームボーイだから、通勤中の電車の中でもプレイできる。朝の通勤ラッシュ時間に通勤している人には少々無理な話だが、通勤中がダメなら営業外回りの休憩中でもいい。持ち歩けるということは、ちょっとした空き時間にいつでも楽しめるということだ(他人の目を気にしなければ、だが)。

 ゲーム自体は決して難しくもややこしくもないので、あまりゲームをやったことのない初心者でも確実にクリアできるだろう。シンプルで奥が深く、どこでも遊べてしかも安い。登場するポケモンはかわいいし、それこそ老若男女、誰でも楽しめるソフトだ。子供から大人まで、ポケモンに夢中な人が多いのもうなずける。しかも関連グッズも山のように出ているし、のめり込むのはじつに簡単だ。

 ちなみにピカチュウのためにポケモンをはじめた私は、プレイを開始してから1ヶ月もたたないうちに仕事でポケモンの攻略記事をやることになったりした。時間的にかなり急でどうしてくれようかと思った仕事だったのだが、「やってくれたらミュウの引換券あげるから」という編集氏の一言であっさり納得してしまった自分が情けない。
 ちなみにもらったミュウは、平均レベル40のパーティの中でまだレベル30もないが、先頭に立ってがんばっている(まだクリアできてないのだ、じつは。遊ぶ時間が欲しい……)。

 その上、今度は携帯ペットである「ポケットピカチュウ」が発売されるとのことだ。たまごっちとはちょっと違って、いわゆる万歩計になっている。連れて歩くとピカチュウも歩くし、お風呂にも入るし走るし、歯まで磨いちゃうらしい。液晶だからピカチュウが黄色くないのがちょっと残念だが、それでもピカチュウである。しかも、成長しちゃうのだ。
 等身大ピカチュウですっかりピカチュウに骨抜きになってしまったわが家の住人たちは、みんなして「絶対買う」と言っている。が、毎日会社に行く父親はともかく、滅多に家から出ようとしない私や母親が買っても、3年たってもピカチュウが育ってないままなんじゃないだろうか、と思わないでもない。そもそも、一家4人全員がポケットピカチュウを持ち歩いてどうするというのだ。

※結局、ひとつしか買いませんでした(笑)。1年半持ち歩いてましたが、とうとうこの間電池が切れてしまったのでそのまましまい込んでます。あまり外に出ない仕事してると、やっぱりそうそう歩数稼げませんね。いちばんワットが溜まるのは、だいたいイベントで有明に行ったときでした(笑)。

▼ポケモン赤のメインパーティはミュウ、ライチュウ、ラプラス、ブースター、ユンゲラー、フシギバナ。サブとしてカモネギ(「いあいぎり」、「そらをとぶ」要員)、ニドキング(「かいりき」要員)。伝説の鳥ポケモンはまだ掴まえてすらいない(ミュウツーなんてもってのほか)。ポケモン「緑」を買ってロコンをゲットするのが野望

▼ポケモンピカチュウバージョンは仕事でやったので、自分でもROMを持っているにもかかわらずデータは我が家に残っていない。たしか、ピカチュウ、ダグトリオ、フシギバナ、ブースター、ラプラス、サンダー、フリーザーあたりを交代で使っていたような……(やはり「かいりき」要員にニドキングがいたような。違うかも)

▼そして、この間私は「ポケットモンスター金・銀」を両方とも某そふまっぷで予約してまいりました。ついでに、うっかりヨドバシで見かけた等身大マルーイのぬいぐるみも買ってしまいました。ただのバカです、自覚してます。自分がいちばん情けないです。なので、どうかほっといてやってください……。


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