■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■Absolute Corruption Field ■                        +増刊+図書館台帳 ■                         9/26/2002 vol.07 ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■                     女性視点混在ゲーム雑記帳 ■ ■Contents ■─────────────────────────────────  1□Apocripha/0 ■ ■Apocripha/0 ■───────────────────────────────── □メーカー:スタックソフトウェア/メディア:Win/ジャンル:AVG  進行度:コンプリート  ネタバレ度:★★★★☆ □A・poc・ry・pha/《名》(複) [しばしば単数扱い]  1 [the 〜] 聖書外典(がいてん)、 外典、 アポクリファ (典拠を疑った  新教徒が旧約聖書から除いた14編  2 [a〜] 典拠[真偽]の疑わしい文書 ギリシャ語「隠された、秘密の」の  意 □これは、英和辞典で調べた「アポクリファ」の意味です。微妙に綴りが違  いますが、「アポクリファ」には綴りが二通りあるとのこと。辞典に載っ  ていた「apocrypha」と「apocripha」、どっちも正しいらしいです。  要するに普通に考えれば「正史では語られなかった話」、「隠された秘密」  とかそんな意味なのでしょう。実際にゲームをプレイしてみると、確かに  納得できます。 □『Apocripha/0』は、オーソドックスな選択肢分岐型アドベンチャーゲー  ムにカードバトルの要素を加えたファンタジーものです。プレイしてみる  とボーイズ系な展開が待ち受けているんですが、あくまでもボーイズラブ  ではなく(ついでに一般向け)ファンタジーアドベンチャーゲームなのだ  とか。腐女子回路というか腐女子常備のフィルターで妄想を膨らませてく  ださい、なタイプです。あからさまじゃない分、萌えます。  ちなみに、力がすべての世界『奈落』に生まれた双子の王子が主人公です。  父親である奈落王の命令でその双子が戦うことになるところから物語がス  タートします。たったひとりの味方である参謀の力を借りて、部下を集め  るのが最初の仕事です。その先は、なんせアドベンチャーなのであまり細  かいことは言わないでおきます。  双子の王子それぞれのサイドから話が語られているんですが、これが別パッ  ケージで販売されているので、どっちも楽しもうと思うと両方買わないと  いけないというのが財布に厳しいところだったりします。片方だけでも話  はわかりますが両方インストールすると片割れの王子ルートが追加される、  のでやはり兄弟萌えとしてはこれを外すわけにはいかないと思いませんか  先生(誰ですか)。 □なおこのゲーム、フルボイスです。更に、声優さんはかなり豪華です。豪  華なんですが、私的にはアレクの声がいまひとつでした。というか、周囲  のキャラの声がなまじ豪華(で演技も上手)なせいか、アレクの声と演技  だけ上滑りしてる感じがどうしても拭えないんです。たまーにツボにはま  るんですけど(時々「あ、ここはいい」ってところがあるというか)。ア  レクって元気はつらつわがまま王子様なはずなのに、あんまり弾むような  とこがないというか……大きな声と勢いのある演技は違いますし。声は嫌  いじゃないんですけどね。でも、繰り返しやってたら慣れてきまして、そ  れもほとんど気にならなくなりましたけ。慣れってすごいです。  声的に特に気に入ったのはやっぱりベリル、ジェイド、サフィルスあたり  でした。あと、ナレーションの声がさりげなくツボだったんですが。 □さて、この先しばらく真面目です。ついでにネタバレです。  ボーイズゲームとしては、コンプリートするまでにかなり時間がかかりま  す。時間がかかる理由は明白で、ひとつはバトルに時間がかかること、も  うひとつはとにかくテキスト量がハンパでなく多いこと。音声ONにして全  部台詞を聞いてると、かなり時間かかります。ただ、このゲームで私的に  ありがたかったのは、たとえテキスト量が多くてもそれが全部「台詞」で  あったことです。普通は地の文章になるようなところもナレーションが入っ  ていたので、オートボタンで自動再生ができるんです。音声の再生を待っ  てメッセージを送るようにしておけば、最速オート進行でも間違いなくす  べてのメッセージを聞くことができます。  それに、こういったノベルゲームでありがちではあるんですが、神の声方  式(一人称ではなくて三人称の説明・解説文)の地の文は、多くなってく  るととにかく読みにくいんです。モニタというのは、長い文章読むにはあ  んまり適してないんですよね(この長い文章を読んでる皆様、お疲れさま  です)。そういう意味で、メッセージテキストがすべて台詞だったこのゲー  ムは、私的にかなり評価が高かったりします。これで、改行・改ページ位  置の調整や一人称の統一がちゃんとされていれば言うことなかったんですが。 □ちなみにテキストはマジでめっちゃめちゃ多くて、たとえばアレクディス  ク4章でプラチナの様子を見ずに印を取り返そうとするとサフィルスとバ  トルになります。そのまま進むと、エンディングとしてはExtraモードいち  ばん右下の一枚絵が表示されます。そのED自体は3章でプラチナを処刑す  ればあっさりと見られるのでわざわざ見に行くこともないわけですが、そ  こまでの過程に「王の印を取り返す」を選ばないとお目にかかれないテキ  ストがてんこもりです。パートナーの台詞も各種あるので、テキスト全制  覇しようと思ったら相当な時間がかかることでしょう(私はカロールでし  か見てません。ちなみにジェイド&サフィルスの戦闘のあと、セレスが出  てこないまま終わります)。当然のごとくそのあたりも全部音声ありなの  で、こりゃアフレコにものすごい時間がかかったのではないかと思いつつ、  おそらく誰にも聞いてもらえない&見てもらえない台詞もあるんだろうな  あ、とも思ってみたり。ボリュームはもの凄いと思いますが、そこはかと  なく削ってもいいところにまでボリュームがあるような気がしないことも  ないです。もう少しつけるところはつける、削るところは削る、でめりは  りをつけてもよかったかもと思ったりもします。 □ビジュアル面は、ディスク単体で考えれば、1枚絵の枚数は普通です。た  アレクディスクとプラチナディスクをあわせて考えてしまうと、少ないと  思います。同じ一枚絵が多いんですよね。そのかわり、立ち絵の表情パター  ンはかなり多目です。色は地味じゃなくて、はっきりくっきりと派手目。  1枚絵は、ED以外はキャラ単体が多いです。キャラの絡み(煩悩的な意味  合いではなく)系はかなり少なめ。個人的にはもう少し2ショット系CGが  あってもよかったんじゃないかと思います。  そして最初、私はセレスが女の子かと思いました。さらに、「顔が同じ」  と言われて誰と同じ顔なのかわかりませんでした(汗)。ファンボックス  の金髪セレスを見てようやく納得。遅すぎです(私が)。 □システム全般について。オプションの詳細設定とかも可能ですし、親切だ  と思います。少々適当にいじっても壊れたりしないので、好きに設定して  快適な環境を見つけられます。  カードバトルは、コツを掴むまでは(役の作り方を理解するまでは)大変  です。ですが、コツを掴むと簡単です。そして、さすがにフルコンプリー  トする頃になると飽きてきます。一回の戦闘がどうしても長くなるからだ  と思います。カードバトルのルールをいろいろと変えられたり、もっと本  格的だったのなら面白かったのかもしれないのにと思いつつ、そうすると  今度は難しすぎるんでしょうね。ただのアドベンチャーにしたくなかった  というのはよくわかるんですが、個人的にはこのカードバトル、いらなかっ  たと思います。入れるなら、もっとゲームとして楽しめるものを入れてほ  しかったです。はい、つまり、カードバトルが面白くないんです……。  ちなみにプラチナはバトルを回数こなしてもHP上がっていかないので、ア  レクディスク以上にバトルをやる気が失せます。3章マップ時は、ほんと  イベント取りこぼしてもいいからバトルやりたくないって気になってしま  のです……(いや私はそれ以前の問題で取りこぼしましたが)。 □とまあいろいろと重箱の隅をつつくよーなことまで書いてますが、全体と  しては面白かったです。ちゃんと作ってありますし、十分楽しめました。  値段的なものを考えても、損をしたとは思いません。購入を悩んでる方が  いらっしゃいましたら、ぜひどうぞ。  ジャンルが「ファンタジーアドベンチャー」なので「ボーイズラブ」とし  て楽しむには目に紫色のフィルターが少々必要になるわけですが、その分  煩悩が活性化するとも言えます。正直にいえばもっとホモくさくてもいい  のに〜って感じなワケですが、アレクディスクは主人公のアレクがいかん  せん「ばりばりショタ」なわけですからうっかりすると犯罪ですし(ぉぃ)。  ちなみにシナリオ、ビジュアル、全体的に私はプラチナディスクの方が好  きです。なんでって、まあいちばんの理由は「アレクディスクよりホモく  さい」からでしょう。アレクディスクの部下たちよりプラチナディスクの  部下たちの方が、参謀に対するライバル心というか嫉妬心があからさまで  す。萌えです。アレクの声よりプラチナの声のほうが聞いていて安心でき  たとか、サフィルスよりジェイドのほうが萌えとか、そういうどーしよー  もない個人的理由も多々あるような気はしますが。  とにかく、プラチナディスクの方が腐女子の萌え心のツボにヒットしやす  いのは確かなようです。私のジャンル別萌えツボはかなり畦道傾向にあり  ますが基本部分はおそらく誰も同じだと思いますので、もし「どちらかし  か買えない」という方がいらっしゃるようでしたら、私はプラチナディス  クをオススメします。というか実際問題、内容うんぬんはおいといても、  両方買うのは財布がきついです……たぶん。まあ上で「一枚絵少ないー!」  と文句は言ってますけど、私はどっちも買ってよかったと思ってます(兄  弟ED見れましたし)。 □ところで煩悩方面ですが、私のお気に入りはジェイド×プラチナとジェイ  ド×サフィルス(リバ)ということになっております。参謀同士は、でき  れば王子×参謀(リバでも逆でも)前提でお願いします。泥沼の出口が見  えなくてよろしくないですか? え、そんな限定条件で萌えるの私だけで  すか。いやまあ、畦道だって自覚は一応あるんですよ……。  双子でアレク×プラチナのリバでもOKです。王子×王子は決して畦じゃな  いと思うんですが、アレク×プラチナのしかも「リバ」となると賛同して  くださる方は一気に減るんじゃないかとは思っております。基本的に兄弟  は弟攻めが萌えなんですが、どーしてもプラチナのほうが大きいんですも  の……私、ショタは攻めのが萌えなんですもの……。でもやっぱり弟×兄  も捨てきれないのでリバ。いいんです、言わせておいてください。  ルビイ×カロール(リバでも逆でも)もいいですし、アレク×ベリル(こ  れまたリバでも逆でも)でもOKです。節操ないだけですかそうですか。  ……何を今さら(自己ツッコミ)。 □ちなみにジェイド×プラチナ(リバでも逆でも)はEDがそりゃとどめです  が、なんといってもわたくし途中の主従漫才が好きなんです。漫才は、絶  対アレク&サフィルスよりプラチナ&ジェイドのほうが面白かったなぁ、  と。そう考えると、ジェイドは自分の理想通りにプラチナを育てただけで  なくて、ちゃんと漫才の相方までこなせるように仕込んでいたということ  に……すごいわ、ジェイドってば芸人の鏡ね! ……嘘です。冗談です。  本気にしないでください。  これでもアポクリのキャラの中ではジェイドがいちばん好きなんです(い  やマジで)。次点、プラチナとベリル。僅差でサフィルス。その次カロー  ル。そんな感じになっております。頭の良いショタは好きだし(ベリル)、  あと途中から敵になる〜とか途中から味方になる〜なキャラは個人的にツ  ボなのです……昔から。といいますか、参謀二人は頭が良いくせに肝心な  とこでバカなとこがなんとも萌えです(ほめてます)。  ちなみにジェイドEDは、アレクディスクも含めて私が今まで見た中ではい  ちばんホモくさかったです。さっさと仕事に行けとか自分で言っておいて、  ホントにジェイドが仕事に行っちゃったらしょげる(拗ねる)プラチナと  かえらいかわいいんですが先生(誰)。相思相愛ですね、一生やってなさい。  でも、いちばんホモなのはセレスなんじゃないでしょうかやっぱり。セレ  ス×神様。すごい納得。究極畦っぽいですが、ある意味オフィシャルカッ  プルですよね。 □ちなみに私、過去はジル×ベリルだと思っておったのですが(下克上〜)、  ジルでクリアするとそのままジル×アレクになるわけで、ふと思ってしまっ  たのは「そうか、ジルはショタが好きなのか」。……すみません、もうそ  れで固定です。そうなのね、ジルってば奥さん亡くしてすっかりそっちの  人になってしまったのですね……苦労したんだろうなあ(ほろり)。  ……石投げないでくださいネ。 □ところで、じつは外伝というかファンボックス、ハピネス・ケイジも持っ  てます。プレイもしてます。感想は……本編の本が絵が丁寧だった気がし  ます。さらにメッセージテキストに長い地の文が出てきてしまったこと、  本編スタート前の話ということもあってなんだかやたら救いなく暗いこと、  ひっくるめると……まあ、外伝ですしね。攻略コーナーの兄弟主従漫才は  面白かったです(漫才じゃありません)。  そういえば続編も出るという話ですが、一体どういった話になるんでしょ  うね。目下の素朴な疑問は、タイトルが「Apocripha/0 2」になるのか、  それとも「Apocripha/1」になるのか、とかいうはっきりいってどーでも  いいことだったりしますが(笑)。          ○ 攻略メモ ------------------------------------          http://www.hk.airnet.ne.jp/acfield/tower/tower.html ■ ■次回予告 ■───────────────────────────────── □「学園ヘヴン」か「カフェ・リンドバーグ」を予定しています(予定は未  定)。 □一応、まだ続いてます……。 ■ ■手続きいろいろ ■───────────────────────────────── □インターネットの本屋さん『まぐまぐ』(http://www.mag2.com/)を利用  して発行しています(ID:0000051007) □発行周期:不定期(季刊) □購読の登録・解除はこちらから  http://www.hk.airnet.ne.jp/acfield/mm.html ■───────────────────────────────── ■流派当方腐敗総本山 - Absolute Corruption Field - ■ 発行/編集 克尉緒 ■  URL http://www.hk.airnet.ne.jp/acfield/ ■   E-mail acfield@kk.iij4u.or.jp ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━